板タブと液タブ どちらを買うべき? Wacomの一般モデルで使用感を比較

ペンタブレット、通称「板タブ」と液晶タブレット。

画像編集やイラスト編集などに多いに役立つ代物だと思います。

しかしながらどちらもそこそこ高価です。そのためどちらを購入するかで悩んでいる方も多いかと。

今回は日本の企業で世界的にも有名なWacomの板タブと液晶タブレット(以下液タブ)の使用感の比較をしてゆきたいと思います。

なお比較するのはもっともポピュラーで比較的安いINTUOSproシリーズとWacomOneです。

2022年3月現在

 

 

 

Intuos pro(板タブ)の使用感は?

 

Intuos proはそのサイズにもよりますが、30000円から45000円程度のものが主流です。

とびきり高いわけではなく、それでいてきめ細かい表現を再現できます。

このシリーズは板タブですので、PC等のディスプレイを見ながら作業することになります。そのため紙でのイラスト描画に慣れている方には多少の違和感を覚えるかもしれません。板タブ上での動き幅がPCディスプレイで全く同じにならないためです。

やはり液晶タブレットと比べると直観的な描画機能は劣ると思います。

ただ逆に絵そのものが初心者でデジタルアートを始めたいと思われる方は、この板タブ系をうまく使いこなせる可能性があります。

どのようなドローソフトでも描画補助機能がありますのでそれを使う場合は、アナログな描画経験をそこまで必要としないと考えます。

たとえばAdobeのillustratorはパスファインダー、ワープ、パス変形機能などコマンドによる描画が可能で、そもそもベジェ曲線はアナログの手描きとは毛色が異なる部分があります。それらをうまく使いアートワークを作成するならばこちらでも十分すぎるでしょう。

板タブももちろん筆圧、ペンの傾き、滑らかな手首の動きがそれぞれ反映されますので、慣れてくると十分手描き感のあるイラストが描けると思います。よく言われます「遅れ」も個人的にはあまり感じません。

またIntuos proはワイアレス機能がありますので、デスク周りの配線がごちゃごちゃしないという利点があります。

 

まとめ
メリットとしては安価なサイズのものでも作業画面を広く確保できる。
配線で作業環境が邪魔にならない。ポピュラーなタイプのものでもファンクションキーがある。
デメリットは液タブより直観的な描画ができない。

 

 

液晶タブレットWacomOneはいかかです?

 

液晶タブレットはWacom製品の場合かなりの値段さがあるようです。

比較的安価なWacomOne13のシリーズは40000円から50000円程度で購入できます。アクセサリー類が別売りとなり、それらのセットをある程度自由に組み合わせて購入できます。

あれ? もっと高いのではと思われたかとおもいますが、液晶タブレットのWacom製品はかなりの値段差があるようです。

液晶タブレットはその性質状タブレットの液晶をみながらそこに書き込むため、アナログの描き心地に近いです。

微細な部分を描いたり、より手描き感のあるイラストを描いたりするのに向いていると言えます。

その直観的な使用を許すためにストレスフリーでイラストの作成ができます。

 

一方でWacomoneでは配線が多くデスク周辺を悪い意味で賑やかにします。というのもこれには電源用ACアダプタ、PCと液晶タブレットを繋ぐためのHDMI線、USB、そして液晶タブレットのプラグと、そこそこの多いです。

板タブはUSB接続のみで、しかも自動充電します。その後充電されればワイアレスにできますので、線が邪魔になるということはないです。

また板タブはPCモニターを見るため姿勢が正面を向いていますが、液晶タブレットは下を向くことになるため姿勢が悪くなりがちです。

それは個人の意見すぎるのでは? と思われるかもしれません。

ただ集中すると猫背になってしまう人は多いでしょうからデメリットと言わずとも注意すべきことではあります。

一応内蔵型スタンド機能がありますが、20°程度なので気になる方は別途用意された方がいいです。

ちなみによく言われます液晶が熱い問題は、個人的に感じられません。2時間3時間程度では「冷たくはない」程度にしかならず、熱くてグローブ必須だという経験はWacomoneではないです。

ちなみに液晶タブレットWacomoneはPC(スマホ等も可)を同時起動しなくてはいけません。

カフェやバルコニーでの優雅な使用や現場に持っていってディスカッションしながらの使用を想定している場合はWacomstudioなどOS搭載型を買うことになります。当然お高めになりますし、使用するアプリケーションやドローソフトと相談する必要がでます。

詳しくはWacomの製品ページでご確認ください。

 

まとめ
メリットはアナログに近い書き心地。これは大きい。
デメリットは配線が多い。姿勢が悪くなりがち。ちょっとお値段が高いこと。

 

 

今手の中に5万ある。結局どっちがいいんだ。

 

どちらもそれぞれの良さがありますが、結論から申し上げますと液晶タブレットWacomoneを買った方がよいかと。

特に初めて買う方で液晶タブレットと板タブに悩んでいるのであれば液晶タブレットWacomone13シリーズは現時点において魅力的です。アナログと同じように直観的に描けるものは、作業のモチベーションを維持するのに役立ちます。昔はもっと高かった液晶タブレットですが、40000円台で人気のWacom液タブとなるとおススメせざるを得ないです。値段の差を考慮しても。

 

ただ配線の問題でHDMIポートが複数用意できず、なおかつ液晶タブレットよりも優先度の高いものをそこに充てなければならない人や現時点で大きなモニターを持っている方で、高いランクの液晶タブレットを購入しない場合は板タブがいいです。液晶タブレットのサイズによっては画面がちいさく作業部分を画面上に確保しにくい場合があります。そうなると大きなモニターで板タブを使用しながらの方が作業しやすいでしょう。

自分の手も「紙」の上に映らないですから。

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