意外と簡単?AdobeFrescoでアニメモーションのついたイラストを作るコツ

こんにちは。今回はAdobeFrescoのアニメーションを使ったイラスト作成のコツを描いていきたいと思います。

AfterEffectsやAdobeAnとはことなり細かく長いアニメーション作成には不向きですが、簡単なアニメーションならかえってこちらの方が扱いやすいかもしれません。

 

ベースとなるイラストとアニメーションを考える

 

まずはベースとなるイラストとアニメーションを考えます。その際アニメーションはあまり複雑なものは避け、イラストもFrescoの持ち味を活かしたものがいいと思います。

例えばブラシストロークで描かれたリンゴを用意しました。このリンゴにアニメーションを付けます。

アニメーションはイラストレイヤーを選択後右端のメニュー下部にあるアイコンをクリック。するとアニメーションの設定ができるレイヤーとなります。モーションレイヤーにはアニメーションや動きを設定できる専用のメニューが追加されることとなります。

また後述しますがモーションパスを設定することでもイラストが動きます。アニメーションの設定はそのふたつしか現時点でないため初心者でも難しくないと思います。

 

コマの複製と挿入位置について

 

実際にアニメーションを付ける際、おそらくフレームの複製(あるいはコピー)がもっとも便利でよく使うものになると思います。

フレームの複製はその名の通り描かれたコマをそっくりそのまま増やします。増やしたいコマのうえでクリック(タップ)してみましょう。

するとフレームのアクションメニューが出てきます。フレームの複製かコピーを選ぶとコマを増やすことができます。複製の場合は選択したコマの横に複製されたコマが追加されます。いっぽうコピーの場合はペーストしなければ追加されませんが何度も同じコマを追加することができます。そのため歩くモーションなど一定のフレームを再利用する場合はコピーを利用するといいでしょう。またコピーは別のモーションイラストに追加することもできます。

リンゴが徐々に食べられていくイラストアニメーションを作るとします。次の欠けたコマが必要になりますがこの場合最初の無傷な林檎をまたから描いていては時間もかかりますし同じイラストにならない場合が多いです。そのため複製を上手に使いフレームごとの変化を付けていきます。

アニメーションを編集していると変化前のコマが同時に表示されます。見にくい場合はオニオンスキンをオフにするか対応するフレームのみ表示させましょう。これを見ながら自然な動きになるよう描画してゆきます。

コマが多ければ当然自然なものになりますが、最初から軽微な変化を足していっても全体のアニメーションの想像が付きにくいため、ある程度のアニメーションを追加し、違和感があるところはフレームの複製で増やしてアニメモーションの再度編集をすると効果的です。

また動きが早すぎて不自然な場合はあえて同じコマをとなりに追加して調整するのも手です。アニメーションの始まりや終わり。緩急をつけたい場合は同フレームを続けて配置すると良いかもしれません。

このようにフレームの複製(コピー)は地味ながらも欠けてはならない機能となっています。

 

 

モーションパスだけでもアニメーションになる

 

コマ送りのようなイラストを描画しなくても、一つのイラストを規則的に動かすことは可能です。その場合はモーションパスを設定します。

モーションメニューからパスのアイコンをクリックするとイラストにモーションパスを付けられます。このパス線を画面上に描くとその点線に沿ってイラストが動きます。

その際モーションパスを描く速度や方向がパスの機能に影響を及ぼす場合がありますので注意が必要です。パスモーションのメニューでは速度オプションから「描画時の速度」に設定するとストロークスピードを参照してイラストが動きます。タッチペンやペンタブレット等を利用している人はうまく活用できると思います。ほかにも回転やゆらゆら揺れるモーションの設定。イーズインイーズアウトなどの緩急のあるモーション設定など機能が複数あるためいろいろ試してみることをおススメします。

またモーションパスはイラストフレームと別個の関係にありますので、フレームのイラストのみを置き換えることで同モーションの別イラストバージョンが作れるのが便利です。

 

 

フレーム数を意識する

 

フレーム数は多ければアニメーションがスムースになったり、モーションアニメーションがゆっくり流れたりと、アニメーション効果の根幹ともいえます。

アニメーションレイヤーが複数ある場合やフレームアニメーションを持つイラストにモーションパスを設定するなど複雑化することが予測される場合はあらかじめフレーム数の設定に気にかけておくとあとあと良いかもしれません。

AfterEffectsからくらべると手作業感のあるモーションの設定となりますが、Frescoで完結してイラストのフレームアニメを作成することができるのは魅力かもしれません。今後モーションパスの効果が充実すれば主要なアプリ機能となることと思います。