「10年後の仕事図鑑」を読んで――クリエイティブ業も残らない?

堀江貴文氏と落合陽一氏の共著。「10年後の仕事図鑑」が2018年4月に発売されました。

ホリエモンを個人的に信奉しているわけではないのですが、新刊がでると気になってしまいます。

今回もつい買ってしまいましたが、「目から鱗」な部分とそううまく行くかな? という部分がありますね。

 

「収入源」という概念が既におかしい、とホリエモン

 

これはAIの台頭からの堀江貴文氏の発言です。「収入源」は仕事が奪われ続ける未来においてホリエモンさんなりの考察から言及されました。

 

堀江貴文氏いわく収入源の概念を捨ててもよい、すなわち「働かなくてもいい」ということだそうです。

それは「ほんとうに働かなくても生きてゆける」という点と「労働をしなくても、遊びを極めることでお金が稼げる」からと結論付けています。

ほんとうなのか、と眉唾物になりますが、これは堀江貴文氏がTwitterやテレビでも進言していたことです。

ベーシックインカムを導入すれば「ほんとうに働かなくても生きてゆける」というのは達成できるようです。

ベーシックインカムは一定の所得を無条件で保障することで、国民が最低限以上の生活を送れるようにする制度です。すこし前に話題になりました。

堀江貴文氏いわく『働くのが好きで新しい発明や事業を考えるのが好きで本気で働きたい人間にのみ、どんどん働かせたほうが効率がよい』(すべてが逆転するこれからの働き方の章p54より)

働かなくてもいいというのは夢のある話ですが、ベーシックインカムには様々な批判がありますし、なにより起業のすべてが必ず成功する訳ではありませんので、負債などをおってしまうとどう返すのでしょうかと批判的に見てしまう自分もいます。

ただベーシックインカムにより、最低限生活は安定しますので「起業」するひとは必ず増えると思います。

また同書では「本当にやらなければならない仕事」の給料と価値が高まるとのことで、ここで仕事をすれば仮に起業で借金を作っても返すのは容易になるのかも知れません。

いずれにしても「ベーシックインカム」というものを推奨するだけでも堀江貴文氏の「突飛」な部分が垣間見れます。

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10年後になくなる仕事が両名から指摘される

 

こちらも基本的にAIがハッテンした場合の話で進められます。AIが頑張ればこの仕事は人がやらなくても良いんじゃないか、ということですね。

以前イギリスの学者が研究し発表したものと似ていましたが、落合陽一氏と堀江貴文氏の見解が載せられていますのでこちらはこちらで興味深いですね。

ちょっとだけ本書にかかれる「なくなる職業」を紹介します。

管理職・事務職・秘書などの管理を主とした職種

スケジュール管理や人材の管理など、そういった仕事やほか雑務はAIに置き換えられるとしています。

現場監督なども不必要とされ、秘書も対外的なコミュニケーション、人間としての価値がなければなくなるとしています。

また役所への申請などにおいて、スマートフォンなどで遠隔的な申請をするようなことがあれば、公務員や窓口業務などもなくなるのでは、と指摘しています。

介護職や警備員、運送業など「技術」によって変わる業種も

介護職はなくなるとは思えません。日本では少子高齢化と言われ需要はこれからも伸びると言われているからです。

それでも介護職は減少するというのです。どういうことでしょうか。

これは安全管理という介護職においてはいちばんウェイトを占める部分を「全自動の車椅子」によって補完するという未来を予想しているからです。SFチックですが、むかしから人間が想像できる範囲は実現すると言われていますのであり得なくはないのかもしれません。

また警備員はAR(仮想現実)のゴーグルを利用する、ドローンを利用するなどテクニカルなものを利用する必要が出るそうです。

そもそもベーシックインカムが導入されれば「どろぼう」などの窃盗犯は減るかもしれませんね。

驚き……医師やクリエイターなども

医師や薬剤師など高度なコミュニケーションを必要とする仕事はAIに置き換えられないと言われていました。しかし本書では数万通りもある診断を人間ができるかは限界なのでは、ということで診断と治療でワークシェアリングされると予想しています。

またクリエイティブな仕事も置き換えられる場合があるそうです。

広告コピーなどは実はAIは得意らしいのです。売れるテーマや言い回しはテンプレート的なものがあるためです。

イラストにしてもGoogleがAIで描画させる試みをしたことがあるため、「売れる」ものをデータベース化されれば、置き換われてしまうのでしょう。

このほかにもなくなる、変わってゆく仕事が乗せられていましたが、どれもAIというものを勉強すればするほど納得いく内容なのかもしれません。

「10年後の仕事図鑑」にはこれから生まれるであろう仕事についても言及されていましたが、それにつきましては皆さま手に取って確認してみていただけるといいかもしれません。

ほかにも堀江貴文さんがTwitterで投稿し炎上した「保育士は誰でもできる」「生活保護世帯の大学進学無償化」に対して「無駄使い」等批判した真意が述べられています。

 

読み終えて、心に残ったものは

 

タイトルは仕事図鑑としていますが、図鑑というほど具体的な職種は出てきていません。そういう意味では購入するとがっかりするかもしれません。

ただ堀江貴文氏や落合陽一氏の話では、これからどういう人間が活躍するかということを書いています。

そして、どちらかというと「生き残れるか」などというネガティブな表現ではなく、新しい時代を切り開くひとはどんな人か、というものを提示しているように思えます。

過去にすがらず未来を恐れず、今を生きろというような訓示にはどこかマインドフルネス的な要素があって読んでいて気持ちよく読めた印象です。

 

「10年後の仕事図鑑」にはさまざまな格言が書かれていますが、「目から鱗」といいますかホリエモンらしいなというものは「同世代とつるむことばかり覚えると、高齢になったとき、若い人たちとなかよくなることもできなくなる」というもの。

堀江さんが様々な年代と交流するのはそういうところから来ているそうです。

「新しいことに興味を失ってしまえば10代でも老人だし、新しい刺激を求め続けるのならば60歳でも若者だ。」

胸にしみる格言だと思います。


10年後の仕事図鑑

 

 

 

 

 

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