「好きなことだけして生きていけ」は「好きなこと」を求めることから示す本

どんな人間でも好きなことだけして生きていければこの上ない人生と言えると思います。

よく自己啓発の本でも何万部も売れる本は、そう言った「好きなこと」をし「成功した」という内容のものが多いのではないでしょうか。

2013年に千田琢哉氏の「好きなことだけして生きていけ」という書籍がPHP研究所さんで出版され、現在になっても書店に並んでいますベストセラーです。

本の内容はざっと言うと「具体的な精神論」です。つまるところ何をすれば成功するか、という道筋や例が書かれているというよりも、成功する精神は具体的にこういうものですね、と例示しています。

自己啓発には多いですよね。ただ毛並みが違うのは「好きなこと」を推していることでしょうか。なんでもいいから成功するのとは違うようです。

こういった本が売れるのはやはりみんな「好きなことをしたい」か「嫌なことはやりたくない」のどちらかの思いからなのではないでしょうか。

特に日本人の場合は「好きなことをやって成功している」というと羨ましがる人が多いですが、実際自分がそうなろうと思ったり、それをまわりに告げることを控える民族性があるような気がします。

書籍ではそう言った感情を根っこから否定したものになっていました。

啓発本によくあるポジショントークでは?? と思ってしまいますが実際どうなのでしょうか。

本書の内容で私の心に響いたものをすこしだけ紹介します。

「好きなことを取るかお金を取るかの議論は無駄」

 

「好きなことを取るか、お金を取るか」これらは嫌いなことをがまんしながらやっている人の典型的な発想の仕方である。(中略)もともと対立しなくてもいいのに無理に対立させようとしていると、不幸な人生に突入してしまう」

 

ようは両方取るつもりでいけというものです。著者はお金があればこそ好きなことも出来るし自分を幸せにしてくれる人とも知り合いになれる、と述べています。

好きなことをするにはお金がないとダメなのはみな痛いほど知っている。

そして嫌なことをまったくやらないで生活するのは難しいというのも薄々分かってきます。ただ好きなことだけして生きて行くこととは対立しない。

好きなことをやるための雑務は好きなことを実現するためへのプロセスになるからというものでしょう。

ただこの場合「好きなこと」で成果をあげられれば自信ややる気につながりますが、そういった機会が得られないと嫌なこと(雑務など)を行なうのが億劫になるかもしれません。

正直再確認になったのは「嫌なことをやりやくない」と「好きなことをやり続ける」は別物だということ。

いつのまにか混同していた自分が居ましたね(笑)

じゃあ好きなことはなんだろう。

 

「まるで子どものようだ」といわれることが、好きなこと

 

いい大人が子どものようにのめり込めるのは、すばらしいことだ。

そして「まるで子どものようだね」と笑われたことは、

あなたの大好きなことではなかっただろうか。

 

実際子どものころから好きだったものを徹底的に伸ばした人が成功者としてTVなどで紹介されているのを見るとあながち間違いではない気がします。

子どものころ何が好きだったのか。そんなことをじっくり考えてみるのもいいかもしれません。

ぱっと思い浮かばない人は学祭の準備とか大学の授業で興味をもったものなどの思い返すといいかも。

仕事にしても好きなことが、本当に好きなこと

趣味を仕事にしてしまったら、(趣味が)好きではなくなってしまった。

よく聞く話ですが、著者いわくそれはそもそも好きなものではなかった。と言っています。

本来ならば自分の好きなことは、ストイックに取り掛かることが出来、仕事として与えられても余剰して行える。

これについては個人的に疑問でして、同著作に「好きなことも強制されれば嫌いになる」とも言及されています。

おそらく趣味も強制されれば嫌いになるのでは? と考える自分がここにいたり。

また前述したように好きなことのためには嫌いなことも行わなければならないため、趣味の延長がこの面倒な雑務や人間関係に影響をうけても好きでいられるかというのは難しいところ。

正直な話「好きなこと」と「趣味」はすこし違うのかも……。

趣味が乗じて、というのは「乗じた」状態も好きでなければならないのかもしれません。

という「乗じている間」も好きでないと難しいと思われます。

 

基本的に成功者による自己啓発の書籍は「行動力」とか「決断力」などを押すものが多いのですが、この書籍もまたそのようなことが書かれています。

成功者はやろうとと思った瞬間にすでに前のめりになって行動している——とか

撤退の見切りをつける能力がうまい、など。そういう意味では目新しさはない書籍かもしれません。

 

ただそれより「何が好きなのか」を考えさせられる啓発本だったかなと思います。

正直大半の人は「好きなことだけして生きていけ」と言われてもうーんとなりますし、そんなことできるはずがないと考えてしまいます。わたしもそうですし。

ただ「好きなこと」ってなんだろうと考えたり、せめて「好きなことしたい」と願うことぐらい許されてもいいのかなと思います。

日本人の苦行信仰から解放されるには、ちょっとオーバーくらいの表現が必要なのかもしれません。

そういういみで好きなこと「だけ」して生きていけとはっぱをかけているのかなとおもったり。

 

 

 

 

 

 

 

おすすめ